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軌道通信 ジョン・バーンズ

末弥純氏の表紙絵が大変素敵な青春SF小説

オビに「親愛なる地球のみなさまへ・・・」とあり、短髪少女の絵とあいまって、読む前は淡い幻想を抱く

が、1ページ目で砕かれるサマがまず好きだ。お気に入りの1冊なので語るよ。

軌道通信

大人が読むジョヴナイルSFだと思う

主人公たちと同年代の頃(13歳)に読んでも、あまり面白くないかもしれない



NAC(ニホンアメリカ社)の宇宙コロニーに生まれた主人公、メルポメネーは地球人をツチブタと呼び、

地球からの転校生が重力になれずにいるのを笑う。

コロニーを愛し、13歳でありながら高度な数学とリベートを駆使し、ルールを守り、優等生気質。



コロニーはせまく、プライバシーはほぼ皆無。

唯一、親の世代だけがプライバシーが優遇されていた個性の時代の人たちなのだが、

コロニーに住まう限りはその生活を捨てねばならず、

メルポメネーの母は慣れず、ギャップに苦しみ、精神を病む。

それでも、NACのコロニーは運行しつづけないといけない。



ネタバレ注意



パッと読みはたしかに幼い恋愛もある青春小説だと思うが、

子供たちは生まれたときから NAC = 会社 の社員で、会社の意向にそうように神経症にさせているのは、

このご時勢に読むと考えさせられる。。



しかし、地球が壊滅的な打撃をうけ、その行いが人類の利益、人類の存続にまで繋がってしまうと、

子供を教育により洗脳(?)することを批判し、反旗を翻すことが正義ともいえない。

そこで批判することは、絶滅への道でしかなく、小人類主義とも言える。

人類が生きながらえることを考える大人類主義へと向かう結末だと思うが、

それが「地球生まれ」と「宇宙生まれ」との決別にいたるとなれば、また考えさせられる。

この対比はガンダムを類例にあげる人が多いらしいが、ガンダム分からない。。。。



職業柄、ITリテラシーを痛感する場面が多いが、

それがライフリテラシーにまで拡大したら、私はついていけるか?

メルポメネーの母のように、ひきこもって「ライ麦畑でつかまえて 」を愛読するのではないか?




痛烈な社会批判ともとれる本書

読んでいる最中はメルポメネーのませた話口調に、読んでいるこっちが照れたりする

鮮やかな青春小説なんだがね。




ジョン・バーンズ 『軌道通信』 ハヤカワ文庫
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書いている人:せんちょう
こんな僻地にようこそです。

ここはチラシの裏。
英語読解は好きの気持ちだけで誤訳誤解ドント来い。
TF はお笑い方向に感想備忘録。

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