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LSOTW考察 アウシュヴィッツの残りもの ジョルジュ・アガンベン

正式書名は「アウシュヴィッツの残りもの アルシーヴと証人」

えー
アメコミ『Lost Stand Of The WREKERS』以下 LSOTW の自分メモに書いた文の本です。
元々読みたい本ではあったものの、G-9に端を発して読み始めたので、SF脳で頭の残念な者の感想文です。
関連小説でフォローされているのかもしれないが、今感じてる違和感のメモ。


全うに本書の感想をお探しなら、ここにはないです。

歴史をなにかしらと混同している訳ではありません。



- 収容所では、収容者に生き残るよう督励することのできる理由のひとつは、証人になろうとすることである。

- 生き残った者の一部は、結局、沈黙する方を選ぶ。

- 生き残っていながら証言しなかったなら自分は罪の意識を感じていただろうというのであった。でも、「証言したのだから、私は自分を赦している」

- ここでは、証言は、その中心に、証言しえないものを含んでおり、それが生き残って証言する者たちから権威を奪っている。「本当」の証人、「完全な証人」は、証言したことがなく、証言しようにも証言することができなかった者である。

- この意味においても、生き残るのは「最良の者たち、善行と予定されていた者たち、お告げを担う者たち」ではないという主張を理解しなければならない。(中略)そこは、上品なままでいるということが上品ではなくなる場所、尊厳と自尊心を保持していると信じていた者たちがあっという間にそれを失った者たちよりも恥ずかしさを感じる場所なのである。

- 死がもはや死と呼ばれえないところでは、死体もまた死体とは呼ばれえないのである。

- いかなる想像もおよばないくらいに尊厳と上品さが失われるということ、零落のきわみにあってもなお生が営まれるということ――このことが、生き残った者たちが収容所から人間の王国にもち帰る残酷な知らせである。そして、新しい知識が、いまや、あらゆる道徳とあらゆる尊厳を判断し測定するための試金石となる。

- 証言しえないものにも名前がある。



違和感
・G-9 で常に発生していたこと、issue1 辺りで描かれた虐殺 は本筋ではない。
 が、解放されたのち、個々のモブが語りえること = 母数の大きい声 と、本筋で生き残った登場人物が語りえることは一致しない。
・生き残った登場人物の証言能力と、証言し得る内容について考えるとケースは以下だった。
 話す者がいなかった。。
  旅立ち、証言を拒否。
  重傷で証言不可能。
  地球で証言を求められない。
  口を閉ざすと思われる。
  口を閉ざさせると思われる。


違和感をまとめるのって難しい。

LSOTW はビジュアル的にショッキングな内容だけど、一番ショックなのはこれが閉ざされた過去の物語で、これだけのことがおきたのに悲劇が繰り返される余地を残したことなんじゃないかなぁ。
物語が秘められ、新しい道徳をもたらさないのなら、同じことが繰り返されるのではないだろうか。。
もしくは、
トピックとしてあげられるほど、この世界では大きな秘匿ではないことを示唆しているのかもしれない。。
しかも、
秘密を暴く、という別の暴力の可能性も発生させたし。。

ミクロではG-9の解放で誰かを助けているのだろうし、個々に意味があるのだろうが、マクロではこの件から教訓を得て、世界にフィードバックしないなら、繰り返されることを止めようとしないなら、描かれたキャラクターも描かれなかったキャラクターも、"日常的かつ匿名的な死" にしかならないのではないだろうか。。

戦争の物語でキャラクターが死ぬことはさけられないが、大局的な/歴史的な意味も与えられないなら、このトピックはなんなんだ…。

語られる言葉が新しい意味を持つような、ことの顛末が掘り返されるような展開にならないだろうか。。

たぶん、感じてる違和感は LSOTW が私には明らかに物語の途中に見えるからなんだろーな…。
LSOTW HC 保有してるなら読めって話なんですがねー。。。


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ビルケナウ関連でプリモ・レーヴィに続く2冊目。手元に持っておきたいほどの1冊。
他の作品と絡める読み方をしたのは、真正面から受け止めて考えるほど自分が逼迫していないからなんだろうなぁ。
日をおいて、改めてちゃんと読みたい。
4章の「アルシーヴと証人」は圧巻すぎて、1回読んだくらいでは把握しきれない。
『夜と霧』も読もうと思って借りてきた。


- 「人間は、耐えられることはすべて耐えなければならないなどということはけっしてないだろうし、このように力のかぎり耐え抜いて人間的なものをすっかり失ってしまうのを見るなどという必要もけっしてないだろうに」


アウシュヴィッツの残りのもの―アルシーヴと証人
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書いている人:せんちょう
こんな僻地にようこそです。

ここはチラシの裏。
英語読解は好きの気持ちだけで誤訳誤解ドント来い。
TF はお笑い方向に感想備忘録。

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